こんにちは。この記事では、ASMR音声作品の台本をどう書けばよいのか、初心者から中級者向けにわかりやすく解説していきます。
ASMR台本はただのシナリオではありません。耳元で囁かれるセリフ、微細な距離感、空気の震え──そうしたすべてを「文章で設計する」ことが求められる、繊細かつ高度な表現媒体です。この記事を読めば、聴き手の心を優しく掴むための台本術がきっと身につきますよ♡
ASMR台本の基本構造:聴覚に特化したシナリオ設計
ASMR作品の台本は、ドラマCDや朗読とは異なり、「聴覚情報」に特化した構成が必要です。つまり、目で見てわかる描写よりも、“耳で聞いたときのリアルさ”が何より重要になります。
台本の構成例(基本形)
- タイトル(仮)
- キャラクター設定(名前/性格/関係性/口調)
- 台詞+ト書き(距離、SE、テンポ感)
- シーン構成(朝→昼→夜 など場面転換)
- 音声収録を意識した台詞の長さと間(ポーズ)
シナリオ文体のコツ
- 文末をすべて「~です/~ます」にしない
- 音読して「棒読みに聞こえないか」必ずチェック
- 一文を短く。息継ぎの間も想定する
キャラクター設計:耳で伝える人格作り
キャラの性格は、ビジュアルではなく“喋り方”と“距離感”で表現されます。たとえば同じ「後輩キャラ」でも──
礼儀正しい後輩:「あの、先輩……もしよければ、今夜、一緒に……」
小悪魔な後輩:「ふふ、なに緊張してるんですかぁ? 先輩って可愛い♪」
語尾や文の切り方、距離感で性格が伝わります。特にASMRはリップノイズや息遣いがダイレクトに入るので、性格の作り込みが作品の魅力に直結します。
距離感演出とト書きの表記方法
ASMR台本では、「物理的距離」がそのまま「心理的距離」として作用します。これをト書きでしっかりと指示していきましょう。
よく使われる距離表現
- 【距離:50cm】…通常の会話(クラスメート感)
- 【距離:30cm】…ちょっと近い(仲良し感)
- 【距離:15cm】…かなり近い(親密、恋人未満)
- 【距離:5cm】…囁き(ドキドキ感)
- 【距離:0cm】…唇がマイクに触れる(極限の密着)※多用注意
ト書き例
- 【SE:布団に入る音】
- 【環境音:雨/虫の声】
- 【間:3秒沈黙】
- 【息混じりで】「……もう、知らないっ」
シーン構成と時間軸の活用法
時間の流れを意識することで、ASMR台本はより情緒的になります。
よくある章立て例
- プロローグ(初対面・導入)
- 日常会話(学園・職場・家庭)
- 心の距離が近づくイベント(映画/体調不良/告白)
- 夜の時間(眠り・添い寝)
- エピローグ(翌朝・別れ・後日談)
効果音(SE)の活かし方
ASMR作品では「環境音」や「生活音」が重要な演出要素です。
よく使われるSEの種類
- ドアの開閉音
- 歩く音(足音)
- カップを置く音
- 換気扇、扇風機の音
- 呼吸、衣擦れ、寝返り
SEを使うコツ
- 台詞にかぶせない(直前 or 直後に配置)
- 空白の「無音」を演出として活用
- フェードイン/フェードアウトで雰囲気を作る
NGパターン:よくある失敗とその対策
- 説明的すぎるセリフ:行動や情景を“セリフに滲ませる”
- テンションが単調:緩急、囁き、笑い声、沈黙で変化を
- 曖昧な演技指示:感情を動作に落とし込む
台本テンプレート(冒頭サンプル)
タイトル:『センパイ、油断しすぎです。~小悪魔チックな後輩と20センチの放課後~』
キャラ:梓/高校1年生/先輩にだけ甘えたがる小悪魔系後輩
【SE:教室の窓がカタカタ鳴る音】
【環境音:遠くで蝉の声】
【距離:30cm】「……センパイ、まだ残ってたんですか?」
【距離:20cm】「ふふっ、また私のこと見てたでしょ。バレバレです~」
【SE:椅子をひく音】
【距離:15cm】「……そういうとこ、油断しすぎなんですよ?」
まとめ:ASMR台本は“聴く体験”をデザインするもの
ASMR脚本とは、単なるセリフの集合ではなく、「聴き手が世界に入り込めるための設計図」です。シチュエーションやキャラ作りだけでなく、セリフの温度・距離・沈黙・音──すべてを調和させて、耳から心を癒す構成に仕上げていきましょう。
あなたの言葉が、誰かの夜をそっと包みますように。
ここまで読んでくれてありがとう♡
ASMR台本作りがもっと楽しく、奥深いものになりますように。
ASMR台本作りがもっと楽しく、奥深いものになりますように。
【ASMR脚本テンプレート】
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■タイトル(仮):
■ジャンル:
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■キャラクター設定
名前:
年齢/学年:
性格:
主人公との関係性:
話し方の特徴:
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■台本ルール(演出・ト書き表記)
・距離の表記:【距離:○cm】
・SE(効果音)や環境音:【SE:○○】【環境音:○○】
・感情ト書きや演技指示:【囁き】【息混じりで】【笑いながら】など
・間(ポーズ)や沈黙:【間:○秒沈黙】
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■シーン構成(章立て)
▼プロローグ
【SE:】
【環境音:】
【距離:】
「」
【距離:】
「」
▼メインシーン1
【距離:】
「」
【SE:】
【距離:】
「」
▼メインシーン2
【距離:】
「」
【SE:】
「」
▼ナイトルーティン/密着・添い寝など
【距離:】
「」
【間:】
【囁き】
「」
▼エピローグ
【距離:】
「」
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■メモ欄
・SE素材候補:
・演出トーン:
・注意点:
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