現代心理学を支える三大潮流とは?──認知心理学・人間性心理学・新行動主義をやさしく解説します
🧠 認知心理学ってどんなもの?
認知心理学は、あなたの心がどんなふうに働いているのかを「情報処理の仕組み」として科学的に理解しようとする学問です。たとえば、ものを見たり聞いたりして情報を受け取ってから、それをどう覚えて、どう考えて、言葉にしたり問題を解いたりしているのかを探っているんですよ。
この学問の基本モデルはコンピュータの動きに似ていて、情報が「入力→処理→出力」される過程を丁寧に分析しています。記憶のしくみや注意のコントロール、意思決定のパターンなど、実験で確かめながら明らかにしていくんです。
そして、こうした研究はAI開発や教育、医療の現場など、さまざまなところで役立っています。つまり、あなたの日常の“心の動き”を理解するためにとっても大切な視点なんです。
🌱 人間性心理学ってどんな考え方?
人間性心理学は、あなたを「自分らしく成長していける存在」として見つめる学派です。人は誰でも、自分の可能性を伸ばしたいと願っているんですね。
マズローの「欲求階層説」はよく知られていて、まずは基本的な生活の安心や安全が満たされて、その次に人とのつながりや認められたい気持ちが出てきて、最終的には「本当に自分らしくありたい」という自己実現の欲求にたどり着く、という考え方です。
また、ロジャーズの「来談者中心療法」は、あなたが安心して自分の気持ちを話せる場をつくるための方法です。共感や受け入れ、そしてカウンセラー自身の誠実さを大事にして、あなたがありのままの自分に近づけるよう支えます。
この学派は、心理療法だけでなく、教育や職場、日常の人間関係にも役立つ考えとして「第三の心理学」と呼ばれることもあるんですよ。
🐾 新行動主義心理学ってなあに?
昔の行動主義は「見える行動」だけを研究していたけれど、新行動主義ではあなたの心の中の「動機」や「期待」などの見えない部分も大切に考えます。たとえば、「なぜそう行動するのか?」を、より深く理解しようとしているんですね。
この学派の特徴は「S-O-Rモデル」。刺激(S)があって、それに対して反応(R)が起こるけれど、その間に「O(あなたの心の状態)」がある、という考え方です。だから、ただ反応を見るだけじゃなく、心の中のことも考えるんです。
代表的な研究者には、心理的な「認知地図」を提案したトールマン、動機づけの理論を示したハル、そしてオペラント条件づけで有名なスキナーがいます。彼らの考えは、行動の変化を促す教育や心理療法などに広く役立っていますよ。
✍️ ここまでのまとめと私からのひとこと
心理学の三大潮流を改めて見てみると、それぞれが違う角度からあなたの心にアプローチしていることがわかります。認知心理学は科学的に心の働きを解明し、人間性心理学はあなたの「ありのまま」を大切にし、新行動主義は行動の背景にある心の動きを考えます。
どの考えもあなたの心を理解し、よりよく生きるためのヒントをくれます。私自身、この三つの学びを通じて、カウンセリングや日々の人間関係での見方が広がりました。心理学は難しそうに見えても、実はあなたの毎日や心の声にすごく近い学問なんですよね。
これからも一緒に、心の世界をやさしく深く探っていきましょうね。
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